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なんまんだぶ

2012年8月7日

なぜ太陽も月も東から上って西に沈むのか?

先日お墓への納骨の際にお勤めして欲しいと、村の方から声をかけていただき、先ほどその納骨のお勤めをさせていただいてきました。

夏の日差し厳しい中での屋外でのお勤めになりますので、先方の方が「夕方のほうが涼しいと思うから」と、ちょうど夕日が沈む景色の中でのお勤めとなり、ご家族の方々と一緒に、佛説阿弥陀経を読誦させていただきました。

さて、お勤めもおわり、納骨も無事すんだところで、「せっかくですので短いお話させて頂きますね」と簡単なお話をさせていただきました。そのお話をここにも残しておこうかと思います。




「本日、おばあちゃんのお骨をこのお墓に納骨いたしました。せっかくですので、ぜひ折にふれてお墓参りをしてくださいね。ただし、一つだけ気をつけていただきたいことがあります。おばあちゃんのお骨は今このお墓の中に収めましたが、決しておばあちゃんはこのお墓の中には居ないのだ、ということを忘れないでください。

では、おばあちゃんはどこにいったのでしょうか?

先ほどのお勤めは、佛説阿弥陀経と言うお経でした。このお経には、極楽浄土はこんなところですよと、お釈迦様がお話になっているお経ですが、そこでお釈迦様はこうおっしゃってるんです。
よいか阿難舎利弗よ、この場所よりはるか西の果てしないところに極楽浄土というところがあってな、そこでは、今まさに、阿弥陀如来という仏さまが教えを説いていらっしゃるんですよ。
いいですか?極楽浄土というのはこの空の上にあるんじゃないんです。ちょうど今、夕日が山に沈んで行こうとしています。あの夕日が沈んでいくところ、あの西の遥か彼方に、極楽浄土があるんです。

ところで、太陽も月も東から上って西に沈んでいきますね。コレはなぜでしょうか?

太陽も月も、毎日東の空に生まれてきます。そして、一日のその一生を送りながら、毎日西の極楽浄土に向かっているわけですね。きっと、太陽も月も、毎日毎日、私達に"あながたがもこうやって極楽浄土に生まれていくのですよ"ということを、その光をもって、まいにちまいにち教えてくださっているのかもしれません。

さて、おばあちゃんはどこにいかれたのか?

そう、太陽と月と同じように、あの西をずーっと行ったところにある極楽浄土にいかれたわけですね。決してこのお墓にいるわけでも、お仏壇にいるわけでもありません。

そして、そのおばあちゃんは極楽浄土にいって、何をしていらっしゃるのか?

阿弥陀如来と同じ仏となって、阿弥陀如来の"すべての生きとし生けるものをすくうぞ"というお仕事のお手伝いをされているわけです。そうです、残された家族の皆様を、同じ佛にしようと、一生懸命働いていらっしゃるんですね。お前たちも、いずれ必ず、私と同じ佛に成るんですよ、と願われて、働いてくださってるわけです。

ぜひ夕日を眺めたときは思い出してください。そして、お墓参りをするときも思い出してください。佛になられたおばあちゃんは、今まさに、私達に教えてくださっているんだなぁと。私達も同じように佛になっていくんだなということを、教えてくださっているんだなぁと。

そしてね、その佛になられたおばあちゃんが、一番喜ぶことは、そうですね、お念仏をすることです。なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ と声に出してお念仏されてください。あの優しかったおばあちゃんが、あぁそうかそうか、ようお念仏してくださったと、よろこんで、一緒にお念仏してくださいますよ。

では、最後に、そのお念仏を、皆さんでもう一度一緒に 聞かせていただきましょう。

なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ」

このお話をしている間、ちょうど夕日が西の山に沈んでいくところでした。お勤めの最中、ふと以前師が聞かせてくださった、中国の道綽禅師という祖師がのこされた「安楽集」という書物の中に書かれたお話を思い出し、このようなお話をさせていただきました。
ここにおいて阿弥陀仏、二菩薩を遣はす。 一は宝応声と名づけ、二は宝吉祥と名づく。 すなはち伏羲・女媧これなり。
この二菩薩ともにあひ籌議して第七の梵天の上に向かひて、その七宝を取りてこの界に来至して、日・月・星辰二十八宿を造り、もつて天下を照らしてその四時春秋冬夏を定む。 時に二菩薩ともにあひいひていはく、〈日・月・星辰二十八宿の西に行く所以は、一切の諸天・人民ことごとくともに阿弥陀仏を稽首したてまつれ〉となり。 ここをもつて日・月・星辰みなことごとく心を傾けてかしこに向かふ。 ゆゑに西に流る」と。
「安楽集」第五大門:義推
死というのは、終わりではありません。懐かしいあの人も、西の国に生まれて、そして私もいずれ必ず同じところに生まれていく。そして、阿弥陀如来と一緒になって、全ての命をすくっていくしごとをしていくわけです。終わってる場合でもないですし、お墓の中に眠っている暇も無いんでしょうね。

懐かしかったあの人が、私と同じように、なんまんだぶ と一緒になって称えてくださる。その声を、自分の口から聞くことが出来る。そして、その声こそが、「そのまま来いよ」の阿弥陀如来の呼び声でもあり、阿弥陀如来そのものでもあるんだよと、慈海は示していただいております。

合掌
なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ

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いただきものは、全て阿弥陀様にお供えさせていただきます。
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合掌 なんまんだぶ